ソロモンの偽証 第二部


ソロモンの偽証 第II部 決意ソロモンの偽証 第II部 決意
(2012/09/20)
宮部 みゆき

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~あらすじ~
騒動の渦中にいるくせに僕たちは何も知ろうといなかった。けど、彼女は起ちあがった。校舎を覆う悪意を拭い去ろう。裁判でしか真実は見えてこない!彼女の覚悟は僕たちを揺さぶり、学校側の壁が崩れ始めた…気がつけば、走り出していた。不安と圧力の中、教師を敵に回して―他校から名乗りを上げた弁護人。その手捌きに僕たちは戦慄した。彼は史上最強の中学生か、それともダビデの使徒か―。開廷の迫る中で浮上した第三の影、そしてまたしても犠牲者が…僕たちはこの裁判を守れるのか!?(amazonより抜粋)


二部では、主人公の藤野涼子が発足人という形で、「学校内裁判」をやろうと決意し、今もなお「生徒を外界から守る」という大義名分のもと、生徒に真実を隠したままであろうとし続ける「先生」や「保護者」を説き伏せ(というより交換条件を持ち込んだりしていた)、大出俊次を「被告人」として引っ張り出し、判事、検事、弁護人、そして9人の陪審員を探して、役職に付け、裁判をするための「材料」探しに奔走。そして、本当の刑事や弁護士などを巻き込み、実際に体育館で裁判が開廷されるまでを描いています。

まず、先生がこの事件を蒸し返すのはうんざり、というか、悪く言えばビビってるので、学校内裁判をやること自体に完全にヒステリックになっており、かなり非協力的な状態です。(協力したら内申悪く書くぞとまで脅されたりしていた)
その時点で、大半の生徒も学校内裁判に関わりたくない。
そして渦中の人、「被告人・大出俊次」。
いじめっ子といえば可愛いものですが、大出俊次の「暴力」はいじめっ子というものを超えており、殺されかかった生徒も何人もいて、その度に社長である父親が金で解決するというどうしようもない「オトナ子供」です。
「オトナ子供」というのは作中にも書いてありますが、大人のような図体をしているが中身は子供。
大出俊次は、敵か味方かという人間の見方しか出来ない「子供」であり、その時「やりたい」と思うとすぐ行動し、忘れてしまう。柏木卓也はそんな彼のことを「昆虫のようだ」と評していました。柏木卓也は逆に物事を深く考え、そして「死」に深く関心を持っていた「コドモ大人」であり、大出俊次自体はそんな柏木卓也を「気持ち悪がり」、お触り禁止状態だったのですが、大出俊次の言うことなど誰も聞く耳を持ちません。

そんな大出俊次と、暴力的で、金で解決する父親が出張ってこられては、と生徒たちも及び腰でしたが、大出俊次の父、勝は1部で起きた自宅の火事の容疑者(正確に言えば容疑者に依頼した者)として警察に拘留され、そのことからちらほらと陪審員や、裁判での証人が集まります。
そして、他校から、弁護人として名乗りを上げる「神原和彦」。
最初は彼を弁護人とするのを「なんとなく」拒んでいた大出俊次ですが、和彦の過去を本人の口から聞かされ、そのことから彼を信用するようになります。
そして、検察側・弁護側に分かれ、それぞれ自分たちの主張を立証していき、(しかも大人を巻き込んで、かなり本格的です)とうとう開廷前、藤野は「真実」に気が付くというところまでで2部は終了します。

捜査の過程がすごく丁寧に書かれているので、面白く読めてページ数(1冊700ページだそうです)を感じさせません。
そんな中重大な秘密を抱えながら周りから悟られないように弁護人として裁判をコントロールしようと動く神原少年の真意が見えなくて怖いです。(二部ラストでほんのりと分かりますが)
そして、この捜査で、今まで全く接点のなかった子達が結束し、新たな絆が生まれているのが印象的でした。
やっぱり人って、自分が窮地になったとき、どう対処してくれるかによって付き合い方って変わってくるものですよね…
それは大人も子供も変わらないと思います。

しかし、また言うけど、「なんて立派な中学生だ…」
私が中学生だった頃、こんな子いなかったよな…まあ、フィクションですけどもwww
時代的には1990年という設定ですから、リアルに考えると私が16歳ぐらいの頃の話…高校生でもこうはいかないですよwwwww
私なんかバカ高校生だったもんなあ…ま、バカのがちょうどいいのかしらねwww

では、続きはラストの第三部で。



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